シャベッタァァァァ!な『TOP』
先日、家の本を整理していたら『Tales of 大辞典』が出てきました。
懐かしいですねー。2002年ということは、『TOE』が出た少し後、『TOS』が出る少し前といったところでしょうか。つい懐かしくなって、整理そっちのけで読んでしまいました。
というわけで、なんかいろいろ思い出のフタが開いたので、今回はテイルズシリーズ初代作『TOP』(SFC版)の思い出話です。本当にただの思い出話です。
テイルズシリーズの初代作『TOP』は、1995年12月に発売されました。SFC黄金時代ですね。当時は小学生で、お金がまるで自由にならなかったので、大量にあったやりたいゲームをどうやってプレーするのか、必死になって考えていました。
そんな筆者にとって、この『TOP』は面白いだけじゃなく、友達との貸し借りを促進する意味でも非常に重宝したソフトの1本でした。
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最初の出逢いは、テレビのCMでした。
当時、筆者は「ドラえもん」が大好きで、毎週金曜日、欠かさず見ていました。そのドラえもん、12月になると「クリスマスだよ! ドラえもん」「冬休みだよ! ドラえもん」「大晦日だよ! ドラえもん」といった特番を放送しており(今はどうなんでしょう)、その特番の一つのCMで、初めて『TOP』を知りました。
衝撃でした。
なにが衝撃って、まずキャラがしゃべったこと。当時、筆者はほかにキャラがガッツリしゃべるゲームを知らなかったので(なにかありましたかね)、もう「シャベッタァァァァ!」なテンションでした。
あと、主題歌がついていたのも驚きでしたね。『TOP』以前に主題歌のついたゲームがあったような気がするのですが、筆者にとっては、同作が初でした。完全に余談ですけど、CM+歌で真っ先に思い出すゲームは『スーパーマリオRPG』ですね(3体のパックンフラワーが歌っているアレ)。あれはよく歌っていました。笑。
それと、なによりも心をくすぐられたのが、インデグニション。
CMで唯一挿入された戦闘シーンらしい戦闘シーン(CMは大半がイメージイラストだったように記憶しています。レアバードの飛行シーンもありましたかね)。そこに登場したのが、シリーズをプレーされた方にはお馴染みのこの雷系上級魔術。当時、筆者はサガシリーズや『クロノ・トリガー』『 LIVE A LIVE』くらいしかRPGをプレーしたことがありませんでしたが、魔法のエフェクトは『TOP』がずば抜けていた印象です。
あと、実際にプレーした後に知った、詠唱(モリスンのあれ)もなんか心をくすぐられましたね。「このおっさん、かっけー!」って。格好いいオッサンに惹かれやすくなったのは、間違いなくモリスンの影響だと思います。笑。
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というわけで、当時の小学生の定番文句(?)「クリスマスプレゼントいらないから、いまこれ買って!」をその場で発動。次の日に速攻で買ってもらいました。結局、CMはその一度しか見なかったので、まさに一目惚れといった感じです。
それ以降、毎日、学校から帰ってはひたすらプレーしていました。ほかのゲームそっちのけでしたね。週6のゲーセン通いもストップして、ただひたすら家で『TOP』を進めていました。
当時のゲームの中でも、ストーリーがかなり長く、やりこみ要素も多くて、すべて遊び尽くすのに1年以上かかりました。攻略本も手に入らず、周りにソフトを買った友人もいなかったので、一人で頑張っていましたが、だからこそ過去プレーしたゲームの中で最も達成感があったゲームでもあります。
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戦闘はRMB(リニア・モーション・バトル)という、簡単にいえば格ゲーみたいなスタイルで、これもまた個人的にGOODでした。ドラクエやFFのようにコマンドを選択するのではなく、自分でキャラクターを動かして、攻撃ボタンや必殺技ボタンを押してダメージを与えていくというのは、格ゲー中毒者(というかSNK中毒者)の筆者にはすごく面白かったです。さすがに格ゲーほどヌルヌルは動かなかったですけどね。
戦闘の話で一つ余談。
数年後にリメイクされてプレステ版が発売されますが、あのときにどうしても「なんでそれなくしちゃったの!?」と納得いかなかった点が2つあります。
一つは召喚のカメレオンがプルートに変わっていたこと。いや、べつにどっちも使わなかったんですけど、個人的にカメレオンが好きだったんですよね。あの手に入れるのがとんでもなく面倒なわりに、どことなく最上級の精霊とは思えない愛嬌のあるエフェクトとか、ただベロを伸ばすだけというシュールな感じとか……。笑。
あともう一つは、襲爪雷斬破。あれプレステ版だと襲爪雷斬→虎牙破斬ってつながりますけど、スーファミ版だと虎牙破斬→襲爪雷斬ってつながるんですよね(たしかそうですよね? 記憶違い?)。つまり、虎牙破斬の最後の一撃と同時に襲爪雷斬が放たれるので、まるで隙がない。しかも高威力。ものすごく使いやすかったのです。ほかの特技は気分で変えてましたけど、左右に襲爪雷斬破だけは個人的な鉄板でした。
どうでもいいですが、ニュートラル→虎牙破斬、上→次元斬、左右→襲爪雷斬破、下→空間翔転移が個人的なお気に入りでした(時空剣技は名前がずるいですね。使わざるを得ません。笑)
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隠しダンジョンや裏ボスなんかの「やりこみ要素」がいろんなゲームに当たり前に搭載されるようになったのも、この94〜95年あたりからだったような気がしています。やりこもうと思えば、どんなゲームでもやりこめますが、公式がクリアとは無縁のやりこみダンジョンや強くてニューゲームのようなやりこみシステムを当たり前につっこみ始めたのは、新鮮でしたね(それ以前にもパソゲーでけっこうあったような気がしますが、当時の筆者はふれていませんでした)
『TOP』のやりこみ要素の筆頭は、やはりモーリア坑道でしょう。この鬼畜ダンジョン、当時小学生の自分には拷問に等しい難易度でした。よく攻略本もなく、友達にも頼らず、クリアできたなぁと思います。もっとも、十数年後に古本屋で攻略本(緑色のやつ)を手に入れましたが、載っていませんでした、攻略情報。笑。……まぁ最下層まで潜った挙句に手に入ったものが正直そこまでインパクトなくて、がっかりしたのを覚えています。苦笑(エクステンションの魔導書やスカウトオーブでしたかね? もう正直よく覚えていませんが……)
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あと『TOP』で驚いたのは、アイテムの設定説明やグラフィックの凝り具合ですね。そうしたディティールに弱い自分には、これもまたツボでした。各アイテムに専用のグラフィックがあって、その設定説明がついていて……当時そこまでこだわったゲームは本当に珍しかった気がします。ほかの大半のRPGは、戦闘中の武器のグラフィックくらいで、回復アイテムなどのグラフィックはほぼなかったですし、説明もだいたい効果だけでした。「HPを100回復」とか「毒を治す」とか。
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そんな『TOP』ですが、貸し借り促進でも大活躍しました。
小中学生当時、筆者は「周りの友達が買うゲームは、買わない」という方針で買うゲームを決めていました。ほかの人が買うならそれを借りればいいからですね。逆に、みんながそれらを貸してくれるかわりに、筆者から借りたくなるような掘り出しゲーを買うようにしていました。
だから、RPGでいえば、FFやドラクエ、聖剣などのメジャーラインは買ったことがなく、周りの友達があまり買わなかったサガやファイアーエムブレムなどのシリーズ、『LIVE A LIVE』や『フロントミッション』などばかり買っていました。小学生にとってメジャーどころのRPGで買ったのは『クロノトリガー』『バハムートラグーン』くらいでしょうか。思えば、周りが誰も買わないゲームにばかりはまっていましたね、『カオスシード』とか(ご存じですかね?)。『カオスシード』の続編のためだけに、セガサターンも買いました。苦笑。
ただ、この掘り出しゲー探しは、なかなか難しかったですね。貸し借りを促進できたソフトは、RPGですと『LIVE A LIVE』『大貝獣物語』『幕末降臨伝ONI』『G.O.D ~目覚めよと呼ぶ声が聴こえ~』くらいでしょうか。『G.O.D』は当時、ファミ通で連載されていたコミカライズも好きでしたね。ヒースは格好いいし、アイはなんといっても……まぁ、なにが言いたいかはわかる方にはわかるかと。笑。
ただ、そんな中でも『TOP』だけは格が違った感じです。これだけで『スーパーマリオRPG』『星のカービィ スーパーデラックス』、スーパードンキーコングの1と2などなど、大量のゲームを借りることができました。みんな相当クリアに苦労していたので、返ってくるまでにけっこう時間かかってましたけど。
ちなみに当時、『スターオーシャン』の初代作が発売されて『TOP』をパクったパクったと一部で騒がれていたような気がします。『スターオーシャン』の攻略本かなにかに『TOP』の開発に携わったスタッフが制作している的な話が書いてあった気がしますが、いくらそうでも他社に移ってあそこまで似た作品をつくるなんて勇気あるなぁ、と思った記憶があります。ストーリーにもけっこう共通項ありましたしね。
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……とまぁ、思い出した勢いのまま、なんか書くだけ書いてみましたけど、懐かしいですね。
ほかのゲームも、ちょこちょこフタが開いたら書いてみようかと思います。
そんなわけで。
今日のところは眠いので、寝ます。