《参考図書》
- コーベット『海洋戦略の諸原則』(原書房、矢吹啓訳)
《今話で取り扱う範囲》
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攻勢と防勢は表裏一体である、片方だけでは存在し得ない
第1章の内容から、戦争はその目的の中身と重要性によって性格が異なることが分かりました。ただ当然ながら、その偏差(平均値との差。ここでは、戦争の理論的定義とどれほど異なるか)は無限にあるため、戦争を実践的に研究することは、ほとんど不可能であるようにも思われます。
ですが、有益な区分体系などが存在するのも事実だとコーベットは言います。その一例として、彼は「戦争の政治的目的の区分」を挙げます。
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