cachikuのブログ

元「本を読んだ気になるブログ」です。個人の備忘録である点は変わりません。

「ライターってどうやって記事を書いてるの?」と聞かれたのでまとめてみた。

お久しぶりです。今年に入って体調を崩したりバタバタしたりしているうちに、すっかり更新をさぼっていました。

余裕が出てきたわけではないのですが、退職やら独立やら大きな変化もあったので、またちょこちょこ思うところを備忘するために少しずつ更新を再開しようと思います。

あ、そう独立したんです。フリーライターです。仕事ください。笑。

 

     *

 

さて、そんな最近「ライターってどうやって記事を書いてるんですか?」と聞かれまして。ぶっちゃけ「そういえばどうやって書いてるんだろう?」と我ながら整理できていなかったので、ちょうどいい機会だから簡単にまとめてみました。

 

  1. 入門書でテーマに関する知識を広く浅く入れる
  2. 面白そうな単語、ニーズがありそうな単語をひたすらマーキング
  3. マーキングした単語をキーワードプランナーで片っ端から叩く
  4. 見つかった関連ワードのうち、特に関係ありそうなワードを片っ端からググるはてブで検索する
  5. 検索結果の最低でも1〜3ページ目の記事すべてに目をとおす
  6. 検索ワードに伴うニーズや記事の見せ方をエクセルなどにまとめる
  7. 記事のテーマ、大体の構成、見せ方など大枠を決める
  8. 専門書や関連サイトなどで広く浅かった知識を狭く深くしていく
  9. 8の知見をベースに6でまとめた内容を精査・修正していく
  10. ライティング、取材
  11. 表記揺れや閉じ開き、誤字脱字などを見直す
  12. 想定検索キーワードの近接性や網羅性をチェック
  13. 通してみて読みやすさをチェック
  14. 顧客確認→修正(あれば)
  15. 監修者チェック→修正(あれば)
  16. 原稿アップ

 

いろいろ漏れてる気がしますけど、ネットの記事の場合は大まかにはこんな感じでしょうか。

筆者は物事を調べたり本を読んだりすることが好きなので、とにかく無駄に調べたり専門書を漁ったりします。その時間が一番楽しいです。最近も仕事の関係で「牛」について調べまくっています。

 

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ご覧のように、かつて海戦や帆船の本が並んでいたはずの棚は、この1ヵ月で「牛」と「暗号」に取って代わられました。笑(暗号は趣味の小説用です)
ちなみに記事を書く時間はなによりも嫌いです。まったく面白くないですし、ただただ面倒くさいだけです。笑。

 

     *

 

1:入門書でテーマに関する知識を広く浅く入れる

まず入門書を当たる理由としては、あるジャンルについて体系的に広く浅く学べるからです。「牛」の仕事でも、まず入門書を読むところからスタートしました。

 

ここで特に大事なのは「広く学ぶ」という点。

たとえば「経営」をテーマにブログを書くとしましょう。このとき損益計算書(PL)の存在を知らないブロガーは、PLをネタに記事を書くことはありません。知らないわけですから、そもそも書けませんよね。

こうした「知らないから書けない」を少しでも潰すのが、ここでの目的です。言い換えれば「ネタの引き出しを可能な限り増やす」ということですね。

あと、そのジャンルと編集のプロがタッグを組んで「どうしたら売れるのか?」を考えた結果が書籍ですから、その中には「みんなが知りたい(可能性が高い)情報」がてんこもり(のはず)です。その点でも入門書は魅力的ですね。

 

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2:面白そうな単語、ニーズがありそうな単語をひたすらマーキング

まんまです。

この時間がいちばん楽しいです。笑。

 

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3:マーキングした単語をキーワードプランナーで片っ端から叩く

4:見つかった関連ワードのうち、特に関係ありそうなワードを片っ端からググるはてブで検索する

5:検索結果の最低でも1〜3ページ目の記事すべてに目をとおす

6:検索ワードに伴うニーズや記事の見せ方をエクセルなどにまとめる

7:記事のテーマ、大体の構成、見せ方など大枠を決める

たとえば「損益計算書」とキーワードプランナーで検索すると、それに関連するワードが数百個ずらーっと並びます。たぶん「読み方」とか「読み方 コツ」とか(調べてないので適当)

このワードを「損益計算書」と組み合わせて、片っ端からググって&はてブで検索して、出てきた記事をどんどん読みます。ググった結果なら3ページ目くらいまで、はてブならすべての記事に目を通します。

 

ただ、その内容にはあまり興味はありません。

ここで知りたいのは大きく2点。

  • どのくらいの情報量か?
  • その情報をどう見せているのか?

です。

 

たとえば「損益計算書の読み方」の場合。「単純に読み方だけ説明している」のか「BSやCFとの関係も説明している」のかといった点を、後者は「文章だけ」なのか「画像も交えているのか」のかといった点を、それぞれ確認します。
こうして得られたデータから、

  • それぞれの記事の情報を上回ること
  • 多く読まれている見せ方を参考にすること

を考えて記事を構成していくことになります。

ちなみに「上回る」というのは、単に文量を多くするということではありません。その点については次で。

 

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8:専門書や関連サイトなどで広く浅かった知識を狭く深くしていく

9:8の知見をベースに6でまとめた内容を精査・修正していく

前段で競合の記事の情報量とその内容が明確になったので、基本的にはその不足を補ったり、誤りを正したりする感じで記事を構成することになります。

そのため、今度は専門書や関連サイトなどで「狭く深く」知識を入れていきます。

 

たとえば「但馬牛」について調べるために、但馬牛の専門家の本を読むとか血統について書いた論文を調べるとか博物館に行くとか、そんなイメージです。

いまやってる「牛」を例としますと、1で「牛」について広く浅く知って、そこからニーズのあるテーマなどを決定し、いざ書くテーマ(但馬牛とか)を決めたら今度はそれについて深く調べる、そんな流れです。

 

このときにあたる資料は大まかに、

  • 学術書
  • テーマに関する専門サイト
  • 博物館などの専門施設
  • 学術論文
  • 専門家の話

このあたりが中心です。

 

個人的にライターは「スキルより知識、器用貧乏よりマニア」だと思っているのと、前述ですけどいろんなこと知るのが大好きなんで、とにかくここで手が止まります。ずっと本を読んだり、人の話を聞いたりするばかりです。仕事しろ。苦笑。

 

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やや余談。

最近仕事の関係でクラウドソーシングでライターさんを募集しているのですが、皆さん「1日に何文字書けます」とか「SEOを意識して書けます」という「スキル」をアピールされることが多いです。

 

ただ依頼する側からすると、個人的にスキルはほとんど気にしていなくて、それよりも周りが気持ち悪がるぐらいなにかに詳しい人のほうが仕事は頼みやすいです。

個人的に求めているのはただ一つ「記事クオリティ」です。それ以外は特に必要ありません。1日に書ける文字数はそもそも求めていませんし、締切もぶっちゃけどうでもいいです。実際いま依頼しているライターさんには「目安2週間」とお伝えしていますが、1ヵ月でも2ヵ月でも正直かまいません。

 

文章力は極論ですが、こちらで校正をかける段階でなんとでもできます(ライターさんの個性が消えるので、あんまりがっつりは校正しませんけど)。ですので、もし自己紹介でスキルをアピールされるなら、記事のクオリティに直結したものでないと意味はないかなと思います。

 

また、こうしたスキル重視(偏重)型の思考のライターさんがクラウドソーシング系のサイトには多いのか、トライアルで皆さんの記事を拝見すると、上がってくる原稿は金太郎飴なことがすごく多いです。

 

どういうことか? つまり皆さん「同じスキルを同じように使って」記事を書いているわけです。タイトルはほぼ必ず疑問系。「糖質制限ダイエット、ホントは危険? 誰も知らない正しいダイエット法」のような疑問系+二段式。そして構成は最後まで結論を書かないTV番組型。ですが、これはどちらも、ユーザーからしますと嬉しくない形ですよね。

 

何事においてもそうですが、スキルばかりを追い求めると、このように頭でっかちになりがちです。ライティングに関する持論を大量に持っているだけで「それで結局あなたは何について書けるんですか?」と尋ねると、なにも答えがない感じ。でもスキルだけで食べていけるライターって、たぶんほんの一握りだと思うんですよね。

 

そうしたスキルだけを掻き集めてしまったライターさんの記事は、やっぱりほかの方の記事と似通ってきます。びっくりするくらい。

ある仕事でクラウドワークスでトライアルを実施したとき、9人中4人の記事が瓜二つでびっくりしました。誰か1人の原稿を4人で共有して、ちょっと単語や言葉尻などを変えただけでは? と疑いたくなるくらい(本当にそのレベルで)瓜二つでした。構成は同じだし、同じブログから同じ情報を引用してきていましたし、正直「・・・マジで?」とさすがに絶句・・・。

 

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もう一つ余談。

専門書や論文をあたると、そのテーマについて深く調べる方法を学べるのも良いですね。たとえば「但馬牛の年間出荷先ベスト10」を調べたいとき、どういう機関がデータを公表しているのか、とか。こうしたデータの集め方や妥当な参照先などを知る上で専門書や論文はとても役に立ちます。もちろん内容自体も。

 

正直、個人ブログのなんの根拠もない医学的・科学的な情報などを、堂々とエビデンスとして引用してくるライターさんが多すぎると感じています。調べる癖がついていないのか、検索の上位にある=正しいといった思い込みでもあるのか、原因はわかりませんが。専門書や論文に目を通す癖がついているライターさんは、こうした点でも安心感があるから仕事が頼みやすいですね。

 

まったくどうでもいい話ですが、このあいだラジオを聞いてたら「柿ピー研究家」という元NHKアナウンサーの方が登場して「袋を開けたときのファーストスメルが・・・」と話されてたんですけど、もうこの「ファーストスメル」って単語だけでその日は思い出し笑いが止まりませんでした。笑。こういう方とこそ、仕事ってしたいですよね。

 

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10:ライティング、取材

まんまです。

 

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11:表記揺れや閉じ開き、誤字脱字などを見直す

12:想定検索キーワードの近接性や網羅性をチェック

13:通してみて読みやすさをチェック

表記揺れや閉じ開きは『記者ハンドブック』に沿います。ただそこまで厳密ではありません。基本的には書きたいように書きます。

12に関しては、やってはいますが、適当です。ぶっちゃけあんまり意味ないと思っています。

 

ただ、たとえば「メタディスクリプションに検索されるであろうワードが入るようになっているか?」「タイトルやメタディスクリプションを見たとき、ユーザーがひと目で知りたいことが書いてあるかわかるか?」くらいは気にしています。これは筆者が「メタディスクリプションに自分の検索ワードがない=関係ない記事」などと判断する癖があるからです。太字になってる部分がないとすぐスルーするので。

で、もろもろ修正したら最後に通して、読みやすいかとかエビデンスは大丈夫かとかもろもろ細かく確認します。

 

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余談。

ライターのなかには「SEOキライ」という方がけっこういる印象なのですけど(経験則。そうでもないですかね?)、SEOってただの手段ですからそれをどう使うかだと思うんですよね。手段を目的化するのは論外ですけど。むしろ「自分の記事はほかのどの記事よりも価値がある!」という自信があるなら、読んでもらうことがユーザーにとっても有益なわけですから、SEOを頑張ることはユーザーのためでもあるわけです。

 

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14:顧客確認→修正(あれば)

15:監修者チェック→修正(あれば)

16:原稿アップ

顧客と監修者がいれば、先方への確認作業を行います。
で、アップして終了です。

 

それだけでした。

当たり前のことばっかりすぎて面白くはないですけど、なんとなく整理できてよかった感。

 

では、眠いので寝ます。