cachikuのブログ

元「本を読んだ気になるブログ」です。個人の備忘録である点は変わりません。

【ラノベ創作論】リアリティのトリビア性で読者の飽きを防ぐ

ラノベにおいてリアリティを徹底する目的は、大きく2つあると考えています。

(a)作品のリアル感を出すこと

(b)読者を飽きさせないこと

 

今回は両者がなぜ必要なのか、そんな話です。twitterで議論になっているのを見かけて面白かったので、ちょっと書いてみました。

ラノベご興味ない方、離脱推奨です)

 

 

上記(a)(b)の目的を達する上で、ラノベに盛り込むべきリアリティは3種類あると思っています。

 

(1)作品のメイン要素に直接的な形で関係するもの

(2)作品のメイン要素に関節的な形で関係するもの

(3)作品のメイン要素に関係しないもの

 

ぜんぶ大事ですが、優先順位としてはやはり(1)(2)だと思います。(3)を磨くなら(1)(2)を磨くべきだろうと。

 

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例えば『ロミオとジュリエット』的な作品における(a)。

これらは単に男女の恋愛模様だけを描いているのではなく(1)、なぜそうした悲愛が生じぜざるを得ないのかという歴史的背景や人間関係(2)といった付随的な部分が描写されているからこそ、受け手の感動が大きくなります。一種のギャップですね。

 

  • 恋愛模様(1)とは? 恋愛における喜怒哀楽など。
  • 歴史的背景(2)とは? 時代情勢や経済状況、建築様式など。
  • 人間関係(2)とは? 階級制度や友人関係、家庭環境など。

 

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作品のリアル感を出す上で、このすべてが必要なのはすぐにご理解いただけると思います。では、一方の(b)読者を飽きさせないためのリアリティとは、いったいどういうことでしょう?

これは簡単にいえば、トリビアとして上記(2)を盛り込み、読者の気を惹くというやり方です。

 

個人的にミステリーを読んでいると、この形で作品に惹かれることが多いです。

例えば、ミステリーには大抵、警察関係者が登場します。コナンでいうところの目暮警部たち、金田一少年の事件簿でいうところの剣持警部たちですね(剣持さん、警部でしたよね?)

 

ミステリー漫画ではあまり見かけませんが、ミステリー小説の場合、この警察機構内部のしがらみや人間関係のドロドロな部分が結構見えますよね。こうした「その界隈の人だからこそ知っている世界」というのは面白いものです。知らない世界を知ることができて、知識欲を刺激されます。

個人的には、こうしたトリビア的なリアリティ=「その界隈の人だからこそ知っている世界」を適度に入れ込むことで読者の知識欲に訴え、なるべく飽きを防ぐように意識しています。作品の本筋自体にはそこまで関係ないですが(なくでもストーリーは理解できる)、あることで世界観へより入り込みやすくなり、また読者を楽しませることができると思っています。

 

ただ、作品の世界観とまるで関係ない「世界」を紹介しても「なんでいきなり?」と疑問を誘発するだけでしょう。そのため、あくまでも「作品ジャンルにおける副次的な世界」に限ります。

また盛り込みすぎると、本筋がわかりにくくなりますから、あくまでも適度に抑えるこことが大事かなと。説明が多くなったページの次に盛り込んで閑話休題とする、そうした使い方が良いのかなと思います。

 

  • 直接的な形で関係する要素:ミステリー部分(トリックとか)
  • 間接的な形で関係する要素:警察機構の仕組み、あるあるネタなど

 

こんな感じでしょうか。

 

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ちなみに、ラノベであれば世界観自体のリアリティはある程度なら無視しても良いと思っています。そうしないと魔法とか使えませんしね。笑。もちろん世界観の中でのリアリティは必須ですが。

 

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余談ですが、飽きの防止について一つ。

前々職時代に某作家の息子さんの家庭教師を務めていた個人塾の経営者の方とお会いして、その方は作家さんから「濡れ場があるだけで売上が変わるから、編集は濡れ場を要求してくる。それが嫌だ」という話を聴いたことがあるそうです。

こうした欲望に訴えるのも、また一つの方法かもしれませんね。ラノベでいえば、えっちぃシーンでしょうか。ただ、欲望刺激を狙ったサブシーンは趣味嗜好が激しく分かれるところでしょうから、リスクも大きい気がします。そのため、個人的には怖いので避けています。