cachikuのブログ

元「本を読んだ気になるブログ」です。個人の備忘録である点は変わりません。

月収25万円で月間売上300万のノルマを持つ営業の後輩が「ノルマきつくて辞めたい」と言ってきた話

新年になると、皆さん「仕事行きたくない・・・」という思いが強まるのか、なぜかやたらに「会社やめたい」話を多く耳にします。

というわけで、今回も前回に続いて退職相談の話です。苦笑。

 

事の発端は、OA機器商社で営業として働いている大学時代の後輩から届いた1通の相談メール。

 

「ノルマがきつくて辞めたいんですけど、どうしたらいいですか?」

 

ニートなんかより、もっと頼れる社会人がたくさんいるだろうにと思うのですが、それを言うと怒られそうだったので、とりあえずどう返そうか考えているのですが・・・今回はこのメールを見て少し思ったことをつらつらと。

結論としては「辞める辞めないは本人の自由だけど、そのノルマは妥当では?」です。

 

 

彼は「ノルマがきつい」とのことだったので、とりあえずこのノルマが妥当なのか調べてみました。

 

OA機器商社といえば、やっぱり大塚商会さんと光通信さん。大塚商会さんの財務ハイライトは粗利率が出ていなかったので、今回は光通信さんの財務諸表を確認しました。

 

すると、連結決算ですが、

  • 粗利率:およそ60パーセント
  • 粗利に占める販管費率:およそ85パーセント

であることがわかりました。

 

ただ、筆者は財務諸表とかあまり読んだことがないので、見るべき数値が正しいのか自信がありません(言い訳乙)。もし間違っていたら、ご指摘いただけると幸いです。

(参照:光通信コーポレートページ「連結損益計算書」より)

 

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では、彼の売上300万にこの数字をあてはめてみましょう。

彼が300万ピッタリを売り上げたとした場合、

  • 彼の生み出した粗利:300*0.60=180万
  • 彼にかかる販管費 :180万*0.85=150万

となります(キリの良い数字にしてあります)

 

さて。では、この販管費150万の中に含まれるものは、なんでしょうか。

人件費(給与)、社会保険料労災保険、交通費、光熱費、交際費、通信費、事務用品費、いろいろありますよね。

 

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社会保険料はいくらくらいでしょうか。これは計算できます。

厚生労働相によれば、健康保険は全体負担が年収の9.91パーセント。厚生年金が同18.182パーセント。面倒くさいので前者は10パーセント、後者は18パーセントとします。ただし、実際の折半ですから、被保険者負担分はこの半分ですね。

彼は給与が25万ですので、折半する分としては健康保険12万、厚生年金23万です。ここに雇用保険が乗りますから、ざっくりみて合計40万弱としましょう。

雇用保険率は0.3%のため実施は35万強だと思いますが、面倒くさいので40万としています)

そして、これは年額ですので、12で割ると被保険者である彼の月額負担は3万となります。

 

なお、詳しい料率は以下を参照しています。

(参照:厚生労働相「平成29年4月分(5月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表」より)

(参照:厚生労働相「平成29年度の雇用保険料率について」より)

 

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さて、彼1人あたりの販管費から、給与と社会保険料を引くと、手元に残るお金は120万ほどです。

ここから労災保険や光熱費、通信費、交通費、交際費、事務用品費などもろもろ引いていくことになります。このあたりの費用がどのくらいなのかは会社次第ですからなんともいえませんが、その結果は「おそらくほとんどなにも残らない」ではないかと。

 

光通信さんの営業利益率は9パーセントのため、これをベースに考えると、彼1人あたりの営業利益は27万となります。すべてを差し引いた結果、果たしてこの金額が「彼1人あたりの営業利益」として残るのかというと、イメージですが「うーん・・・」といった感じでしょうか。ちょっと残るかな? 悪いとトントンかなといった印象ですが、どうでしょう?

 

もしそうなら、このノルマは一定妥当なラインというか、むしろ少し緩くしてくれている=会社の温情の結果であると思うのですが・・・そう言っていいものかすごく悩ましいです。苦笑。

 

・・・まぁでも、OA機器商社で300万のノルマがきついのはわかります。筆者も本当に一時期ですが、某通信会社系の商社でOA機器の営業やっていたので。

この仕事、稼ぎ頭の複合機なんかはそうそう入れ替え発生しませんから、とにかく大量の顧客から小額受注をかき集めるって感じになるんでしょうね。大量の顧客を回るということは、それだけ時間と労力の効率が悪いということ。心身ともに疲弊するのもむべなるかなという印象です。オフィスの移転とかでも受注できれば、あっさり超えますけどね。

 

とにもかくにも。

とりあえず彼には「もう少し財務を意識した上で自分の給料と向き合ってほしいな」と思ったので、それだけは伝えようと思います。